稲川町某商家概要: 湯沢市稲庭町にある商家建築です。2階部分が7間あり、そこだけ見ると切妻妻入り形式では秋田県内最大級といえます。秋田県の町屋は切妻妻入り形式が多い為、間口が広くなるとどうしても屋根の高さが高くなる傾向があります。一般的な町屋では4間〜5間ぐらいですからひとまわり大きいと言えます。他の町屋と写真を見比べると分かり易いのですがこの建物の屋根の勾配が若干緩く建物の高さが低く抑えられているのが分かります。建築年代は特定出来ませんでしたが、1階軒先には細かい意匠が施されていたり、2階の戸袋などはかなり意識してデザインされています。玄関は雪が直接落ちてこないよう1階下屋との勾配を逆にして、意匠を替える事で正面性(玄関としての格式)を出しています。小安街道では増田町を越えると当時からの町屋が大分少なくなってきました。出来れば長く保存してもらいたい建物の1つです。
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