八幡神社(湯沢市山田)概要: 湯沢市山田集落は、江戸時代以前の街道(鎌倉街道)沿いにあった町です。六日町は神明社が産土神でしたが文政4年(1821)に山田郷の郷社として八幡神社を勧請し現在のような信仰形態になってます。中世の遺物が多く南北朝時代の延文5年(1360)に建立された板碑や、永和2年(1376)に吉野出身の僧侶とされる貞遍が制作した獅子頭(1頭)と鉾(1振)を所有していました。獅子頭は高さ29.5cm、幅36cm、奥行き38.5cm、鉾は長さ181cm、年代が明確なものとしては秋田県最古の獅子頭として貴重な事から平成3年(1991)に秋田県指定有形民俗文化財に指定されています。
鳥居の前には様々な石碑が並び、梵字が刻まれたものや、百万遍講の札、青面金剛碑などがあり、集落境などから神社境内に移されたようです。鳥居背後にある神社山門は、木造2階建て、寄棟、鉄板葺き、五間一戸、外壁は真壁造り板張り、かつて宮司が住んでいたとされ、1階は舞台、2階が住居だったのではないかと思われます。門を出て左側には神明社、正面には八幡神社の拝殿が見えます。八幡神社拝殿は木造平屋建て、入母屋、鉄板葺き、平入、桁行3間、正面1間向拝付き、外壁は真壁造り板張り、向拝には羽後町周辺に見られるカラフルな注連縄が下げられています。本殿は一間社入母屋造り、銅板葺き、外壁は真壁造り板張り、向拝に施された獅子の彫刻がどこかユニークで印象に残る神社です。
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