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第1回委員会(町並み再生と施設計画)


町並み再生と施設計画

 第1回目の委員会では町並み再生と施設計画について議論をしたいと思います。

 実際評価される町並みのほとんどはかたくなに個性を守り続けているような気がします。秋田では、角館ぐらいしか見当たりません。しかし、何も江戸時代からの町並みが全てすばらしい訳ではありません。よくよく見渡すと個性的な町がいくつもありません。それらを生かし、町並み再生していくことが、こられからの町づくりに大きな影響を与えるのは間違いないと思います。個性的な町並みは、住んでいる人達に愛着を与えます。しかし、ここでしか味わえない風景、雰囲気、時間の流れなど、実は住んでいる人にははっきりとは自覚していません。だから、その価値はわからず、どんどんそれらが失われていくことになりません。結果的に、愛着がわかない、どこにでもある町が出来てしまうのです。はたして、秋田の町並み再生はできるのでしょうか?私はいくつかの提案をしていきたいと思います。


新屋の町並みについて

 今回は、秋田市の西部にある新屋地区を取り上げてみました。その大きな理由として、新屋地区の町並みの問題点が本県の他の地域に類似していることからです。まず始めに新屋地区を重点的に掘り下げることによって、他地域の問題点、提案を明確にしていきたいと思います。


施設計画について

 実は、この新屋に西部公民館の立替計画があり、住民参加のワークショップが行われた。私も一住民の立場で参加することにしました。(時間の都合で半分程度しか出なかったが。)何度か他のワークショップに参加しことがあるのですが、ここでも、多くの問題点が見受けられ、ある意味興味深かったです。時間の都合でワークショップの後半は参加できそうもなっかた私は、急いで資料をつくり秋田市に提出することにしました。

 今回の資料を作るにあたって、特に計画される建物の雰囲気やイメージといったものを重点的に調べることにしました。当然、費用、時間の都合もあるが、公共建築は、その町の顔であり、廻りの雰囲気のみならず、今後周辺の建物に大きな影響を与えると思ったからだす。機能的な部分は公民館とコミニティーセンターの複合施設であるが、プログラム的に動かせない部分が多いのは話の節々に聞き取れたので一住民の立場から、今回は省かせてもらうことにしました。

 こういった公共建築を考える場合、大きく3つ視点から考えています。

  1. 地域(今回は西部地区)
  2. 周辺(今回は新屋地区)
  3. 敷地

 資料1により西部地区の大まかな空間構成がわかると思います。新屋地区中心部の後背地が高台になっており、その為、湧き水等の湧水が豊富な地域になっています。又、雄物川の水運の船宿や、酒田に抜ける街道の宿場としても栄えていました。このことは地理的要因が非常に高いと思われます。

 資料2ではもう少し細かなデザイン要素をさぐることにしました。町の街道沿いにある比較的新屋地区の特徴をもった15棟の建物をピックアップし8つの項目に訳分析しました。調査方法は、時間、費用の関係で踏査のみのため、内部のくわしいことはわからりませんでしたが、まとめたものを資料3に示しました。資料4では、建物の空間概念図を示しました。これも踏査のみのため主に文献等を参考にしたもでありますが、おおまかには合っていると思います。資料5では今回計画敷地を分析してみました。敷地の形状と道路との係わり合いや道路からどう見えるのかを検討しました。

 資料1〜5までや歴史性を踏まえ、提案したものが左図です。これも時間がないため、サッシ等は書いていませんが、ある程度雰囲気はわかると思います。

資料1

資料2

資料3

資料4

資料5

全景
ファサード
こみせ
広場
風の道
水の道
鳥瞰図

町並み再生と施設計画まとめ

 地域の公共建築のあり方は大変難しいかもしれません。どこの町とは言えないのですが、「何でこんなところにコンクリート打放しや硝子だらけの建物が!」というのがあまりにも沢山あるのです。本来、地域というのは美しいものです。目先のデザインに走ると結果的にその建物だけが浮いて見えしまいます。何が本当に必要なものか見極めることが必要です。多少でも町並み再生と施設計画との関係が強化していけば良いと思います。今回私が提案した案が採用されることはないとは思いますが、すばらしい建物が出来ることを期待しています。