鳥居−神社境内要素

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鳥居−神社境内要素
愛宕神社両部鳥居
[ 上写真は愛宕神社両部鳥居 ]

鳥居の種類と特徴
秋田県鳥居概要: このサイトでは、神社山門と比べる意味で秋田県内にある鳥居を種類を少し取り上げます。当然、神社建築の中では、山門よりも一般的で比較にならないほど種類や数が多いと言えます。意味的には山門と同様、一種の結界と言え、鳥居より内部は神域として神様の住む世界とされ、外側は俗世と考えられています。様々な鳥居の種類があり、古来は鳥居の名称と、神社の系列の間には深い関係があったと思われますが、時代が下がるにつれ、その意識は希薄になり、寄進者の趣向や時代背景、地域差などによって異なります。例えば八幡神社だからといって八幡鳥居が寄進されるとは限らないし、同じ境内の中でも、異なる鳥居が寄進されたりします。又、秋田県内で多く見られる、両部鳥居も、由利本荘地域では主流では無く、逆に石造の台輪鳥居が目立ちます。全ての神社を調べているわけではありませんので、まだまだ多くの種類の鳥居があると思いますが、多少の意識して神社を訪れると違った見方も出来るかもしれません。

(1) 明神鳥居 −柱は丸型で角型の貫、上部にある島木の上に笠木が乗っていてその両方が反っていいます。柱は若干の内側に傾きがあり、貫と島木の間には額束がある場合が多いです。
 

(2) 山王鳥居 −日枝神社、日吉神社、山王社系、特有の鳥居で、明神鳥居のように丸柱と角型の貫、上部が湾曲した島木と笠木があり、最大の特徴である合掌が最上部に備え付けられています。この合掌の由来は山王信仰が仏教と神道の神仏習合を表していると云われています。
 
 

(3) 両部鳥居 −両部鳥居も基本形は明神鳥居と同様、2本の丸柱に中間に角型の貫、上部に湾曲した島木と笠木があります。最大の特徴は「稚児柱」又は「控柱」と呼ばれる4本の小さな柱が前後に付いています。別名では四脚鳥居や権現鳥居などと呼ばれています。神仏習合時代の名残とも言われ、秋田県内では数多く見られます。
 
 
 

(4) 八幡鳥居 −八幡鳥居も基本形は明神鳥居と同様、2本の丸柱に中間に角型の貫があります。特徴としては上部の島木と笠木の反りが少なく、ほぼ直線的になっています。柱と貫の接続部には楔が打ちつけられ、額束も付いています。
 
 

(5) 台輪鳥居 −台輪鳥居も基本形は明神鳥居と同様、2本の丸柱に中間に角型の貫、上部に湾曲した島木と笠木があります。若干内側に傾いた柱や額束も付いているところも同じですが、柱と島木の接続部分に大きな台輪が付いている所が大きく異なります。
 
 
(6) 靖国鳥居 −靖国鳥居も基本的なことは神明鳥居と同様で2本の垂直な丸柱、上部に丸型の笠木が乗っています。又、額束や楔などもない質素な構成になっています。神明鳥居との違いは貫の形状で、丸型に対して角型となっています。
 
 

(7) 白木鳥居 −白木鳥居は基本的なは神明鳥居と同様、2本の丸柱に丸型の島木と笠木が付いています。特徴的な事は、各部材は樹皮を剥いただけで、あまり加工されていないものを使用していることです。写真では、柱に傾斜がついていますが、本来の白木鳥居ではほぼ垂直になっていると言われます。
 
 
 

(8) 神明鳥居 −神明鳥居は明神鳥居とは異なりかなり質素な造りで鳥居の原型に近い形をしていると言えそうです。2本の丸型の柱はほぼ垂直に建っていて、丸型の貫の上部に丸型の笠木を乗せています。
 
 

(9) 宗忠鳥居 −宗忠鳥居は基本的なは神明鳥居と同様、2本の丸柱に丸型の笠木が付いています。特徴的な部分としてはは貫が角型で、柱を突き抜け、接続部には楔が打ちつけられ、額束も付いています。
 
 

(10)伊勢鳥居 −伊勢鳥居は基本的は神明鳥居と同様シンプルな構成をしています。異なる点は笠木の形状が5角形になっている点と、貫の形状も角型をし楔で止められています。垂直の丸柱は額束が無いところは同じです。
 
 

(1)明神鳥居
(1)明神鳥居
水神社
(2)−山王鳥居
(2)山王鳥居
日吉神社
(3)−両部鳥居
(3)両部鳥居
愛宕神社
(4)−八幡神社
(4)八幡鳥居
岩崎八幡神社
(5)−台輪鳥居
(5)台輪鳥居
副川神社
(6)−靖国鳥居
(6)靖国鳥居
八幡神社
(7)−白木鳥居
(7)白木鳥居
大威徳山神社
(8)−神明鳥居
(8)神明鳥居
金峰神社
(9)−宗忠鳥居
(9)宗忠鳥居
熊野神社
(10)−伊勢鳥居
(10)伊勢鳥居
扇田神明社

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