珠林寺(秋田市下浜羽川)概要: 珠林寺の創建は室町時代の明徳年間(1390〜1394年)、直翁呈機(石川県金沢市:大乗寺の高僧)によって開かれたの始まりと云われ、加賀の大乗寺の末寺です。中世、羽川周辺を支配した羽川新館の城主で由利十二頭の1人羽川氏の菩提寺だった事から篤く庇護されていたと思われますが何度か移転や火災を繰り返した為、明確な事は不詳となっています。
現在の珠林寺本堂は江戸時代末期の慶應3年(1867)に再建されたもので、木造平屋建て、入母屋、桟瓦葺き、平入、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、花頭窓付、内部には本尊となる阿弥陀如来像が安置されています。山門は寄棟、桟瓦葺き、三間一戸、八脚鐘楼門、外壁は真壁造り板張り木部朱塗り、高欄付き、「如意山」の山号額、下層部左右には本来金剛力士像が安置されるべきスペースが空いています(鐘楼門ですが現在上層部には梵鐘はありません)。山門の朱色と周囲の緑とが絶妙なバランスで荘厳な雰囲気のある参道になっています。境内裏には金毘羅堂があり、背後の山まで西国三十三観音が安置されています。江戸時代には亀田領三十三観音霊場の札所の1つでした。山号:如意山。宗派:曹洞宗。本尊:阿弥陀如来。
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