曹渓寺(大仙市長野)概要: 大仙市長野にある曹渓寺は案内板によると「慶長7年(1602)佐竹義宣公がお国替えのとき、佐竹氏一族の佐竹北家をここ長野の地、紫嶋城に配置しました。佐竹北家はこのとき、菩提所の常光院を常陸(現在の茨城県)からこの場所に移しました。しかし、芦名氏が断絶するに及んで前北浦とともに奥北浦も併せて統治することになり、佐竹北家は明暦2年(1656)角館所司代となりこの地を離れます。その後、常光院は宝暦3年先祖の御霊屋(代々のお墓)をここ曹渓寺に託し角館に移築されます。御霊屋には、慶長19年(1614)大阪の陣に参戦、遠州(静岡県)掛川の宿で病死した紫嶋城主佐竹義廉公をはじめ、北家ゆかりの人々の墓石6基が弔われています。」とあります。
曹渓寺の創建は江戸時代中期の明和8年(1771)、常光院が角館に遷った事で当地の檀家が参拝に苦労した為、佐竹北家が開基となり常光院の覚山通天和尚を招いて開山、その際、角館に境内を構えていた疎渓庵の寺基を移して「萬休山曹渓寺」を号したのが始まりとされます。曹渓寺本堂は木造平屋建て、入母屋、銅板葺き、平入、桁行8間、正面1間唐破風向拝付き、外壁は真壁造白漆喰仕上げ、天井に描かれた「雲竜」は菅原東岳の作で貴重な事から平成8年(1996)に大仙市(旧中仙町)指定文化財に指定されています。佐竹北家の御霊屋は貴重な事から平成元年(1988)に大仙市指定文化財(歴史資料)となっています。山号:萬休山。宗派:曹洞宗。本尊:釈迦如来。
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