建築力士像が彫れた社寺の位置と地域性の考察
上記の4つの形式に秋田県内を6つのブロックの地域に分けその配置数と割合から地域の特性を割り出していきます。基本的に情報量が少なく、全ての秋田県内の力士数を把握することは現時点で不可能です。調査方法は個人的な調査で現地にての目視調査を基本としている為、本殿などは覆屋や鞘堂内部あることもあり、確認出来ない事あります。確認が終わり次第、随時追加、変更していきますのでご了承ください。分けた6つのブロックは次の通りです。
(1) 南部沿岸−由利本荘市・にかほ市
(2) 南部山間−横手市・湯沢市・羽後町・東成瀬村
(3) 中央沿岸−秋田市・男鹿市・潟上市・八郎潟町・五城目町・井川町・大潟村
(4) 中央山間−大仙市・仙北市・美郷町
(5) 北部沿岸−能代市・三種町・八峰町・藤里町
(6) 北部山間−大館市・北秋田市・鹿角市・小坂町・上小阿仁村
全体の集計結果
(1) 南部沿岸− 8箇所 − 8/44*100=18.18%
(2) 南部山間−20箇所 −20/44*100=45.45%
(3) 中央沿岸−10箇所 −10/44*100=22.73%
(4) 中央山間− 6箇所 − 6/44*100=13.64%
(5) 北部沿岸− 0箇所 − 0/44*100= 0. %
(6) 北部山間− 0箇所 − 0/44*100= 0. %
調査総数−44箇所
集計結果より考察
以上の結果より力士像は秋田県内でも南部山間地域が45.45%を占めことが分かりました。地域的に隣接する大仙市や美郷町を含めると半数以上が一定地域に集中しています。次に多い地域は秋田県中央沿岸部で全体の22.73%占めています。数字では出てきていませんがここでも旧河辺郡とその周辺に集中していて、一定のブロックの中でも地域差が出ることが分かりました。又、秋田県北部には沿岸、山間共に力士像が見つかっていない事から、力士像は秋田県内でも南部山間部にその大きな文化の源があり、雄物川沿いに波及していったのではないかと推測できます。
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